いいチームを創りたいけど、そんな時間の余裕も気力もない。
いいチームのイメージをすればするほど、現実との乖離に嫌になる。
そんな方はいないでしょうか?
確かに、「やりたいことがあるのにできない」ということは辛い上に、
苦しんでいるチームにいると、
どうやったら現状を変えていけるのか、
そんなことは可能なのかどうか、
見当もつかなくなりますよね。
私も、夏頃には意欲を持って職場を変えるコミュニケーションスキルを一緒に学んでくれたのに、
冬が過ぎたら憔悴しきっていて、
「自分のやりたかったことは、ただの理想だったんじゃないか」
「とにかく何とかしたいのだけど、今は自分が辛くなるから、組織改善しようという気持ちからは一旦距離を置いている」
という言葉を聞いた時に、驚きと共に、
その方から出てくる言葉の端々から辛さを感じて、
とてもやるせない気持ちになりました。
人は、ネガティブな言葉を浴び続けていると、
精神が病んでいきます。
最初は自分をリソースフルにしたり自分軸を確認することで頑張れるのですが、
不満や愚痴を聞き続けたり、
仕事のための仕事や作業に時間を取られてしまってやりたいことができない状態が続くと、
「あれができない、これができない」と、
ナイナイ思考になっていきます。
そこにプラスして「〇〇すべき」という感覚が入ってしまうと、
「今はこれをやるべきなのに、できていない」とか
「私がこれをやるべきなのに、できていない」という発想になり、とても苦しいです。
そんな時は、まず自分を大事にしてあげてください。
具体的には、「○○すべき」という発想を手放します。
あなたが苦しんでまでしなくていいんです。
あなたがいいチームにしなくてもいいんです。
とにかく自分の気持ちに寄り添って、
「こんなに辛かったんだよね」と言ってあげてください。
そして、落ち着いたら、
「こんなに辛いのはもう嫌だよね。
幸せに働きたいよね。
だからこそ、どうしたい?」と聞いてみてください。
本当に疲れ切っている時は、いいイメージも湧いてきません。
だから休息が必要です。
でも、考えて眠れないこともありますよね。
そんな時は、自分の気持ちに寄り添ってあげることが一番の救いになります。
やりたくないことは一度やめてしまってもいいんです。
あなたの我慢ができなくなって仕事を辞めてしまうくらいなら、
目の前の作業一つ辞めてしまったって、人の命がかかっていなければいいと、
私は思っています。
自分の気持ちに寄り添ってあげられたら、
徐々にポジティブな言葉がけをしていってあげます。
なぜポジティブな言葉が大事なのかと言うと、
「人は意識したものが拡大する」からです。
「ナイナイ」と思っていると、
どんどん欠乏していくように世界が見えてくる。
「満たされている」と思うと、
どんどん満たされている理由を見つけるようになってくる。
ポジティブな言葉がけをしていくうちに、
リソースが見えやすくなってきて、
チームのリソース「あるもの」が見えやすくなってきます。
脳の使い方は、目標を達成したり幸せに生きるために本当に大事です。
前述の悩んでいる方と同じチームの他の方に話を聞いてみると、
「コミュニケーションスキルを学んでコーチングするようになってから、
あ、自分のチームは意外といいんじゃないかと思えてきました」
と同じ日に返事をもらっているのです。
これってとても不思議なことですよね。
同じチームに所属しているのに、
一人は自分を見失うくらい忙殺されていて、チームメンバーのことを憂いている。
一人はリソースが見えてきて、希望を持って仕事ができている。
脳は、自分の考える通りに世の中を認識したり見せたりしてくれるのです。
憂いが拡大していくと、どんどん不安なことが増えて、鬱っぽくなってきます。
ポジティブな気づきが拡大していくと、楽天的になって、物事の達成も容易く思えます。
(そして行動を起こさせるのは意識や感情なので、実際に達成が容易くなります)
組織や人の行動を変えていく上でも、
指摘は一切せずに、ポジティブな言葉がけを行っていくだけで、
行動改善を促せる方法があります。
それが「目的論」に基づいたフィードバックです。
この目的論からの言葉がけは、
私たちのメンタルもいい状態に維持するために貢献してくれますし、
確実に人の行動を変えていきます。
大人はもちろんですが、幼児にやっても効果は絶大です。
私は娘を叱るよりも、目的論を使った方が、
望む方向に動いてくれると実感しています。
そんな目的論も平本式で習った私の財産ですが、
すごく重要なスキルと考え方なので、次回1本の記事にまとめようと思います。
今が苦しい人は、まずは自分の気持ちに寄り添いきってあげてください。
自分がその気持ちの存在を認めてあげるだけで、
現状が確実に変わってきます。